ひなまつり
子どもの時、家のひなまつりは、母が嫁いだ時に持ってきたおひなさま
を飾っていました。ナフタリンのにおいに包まれて一体一体ていねいに
取り出して飾り付けました。
まるでネズミの目のように、ぽつんと黒く光る小さな目のおひなさまは、
ひっそりと息をひそめて生きているように見えました。子ども心に、触って
はいけないものとして、もっか遊んでいたのは<いちまにんぎょう>と
呼ばれていた等身大の人形に、自分の服や着物を着せて抱いたり、
おぶったりすることでした。
振り返ると、まぎれもなく、女の子として生まれ、女の子のしあわせ、を祈
られて、女性として、妻として、母として生きてきたなー・・と。
これからは、そのひとつずつから、だんだん解放されていって一人の人間
として真に、こころが自由になっていくんだろうなー・・・
なーんて思っている今年の三月三日なのでした。
絵本 木のおもちゃの店ウーフ
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by u-hu-yoko | 2007-03-03 23:33 | その他