たんぽぽ
たんぽぽは
冬の終わり ほんのすこしの陽だまりにやってきて
小さな星のような花をつける
みつけた日 (あっ 春だ)と思う
どこからどうやってやってきたのか
やがて たくさんの陽ざしをあびて
いくつもの花がぽぽぽぽっとひらいて
はるが いっぱいになる
そうして
たねをいっぱい わたげにつつみ
ねがいを風にのせて 次につなげる
もの音ひとつたてず ひっそりと
甲斐信枝さんの『たんぽぽ』<金の星社>
子どもの頃、春の野にでて花を編み、飾り、茎を鳴らし
綿毛を吹いては飛ばし・・
この花ほど遊んだ花はないかもしれません。
この絵本に出会ってからは、甲斐信枝さんいう人のすごさと
たんぽぽの花の生命力に感動し、春になるたびに手に取り
元気をもらっています。
種から芽を出し、つぼみをつけ花を咲かせ、種をとばして次の命を
育んでいくたんぽぽを美しい水彩画で描いています。
観察絵本でありながら、ものがたりがあり、生きものの伝える感動を
伝えてくれています。
どんな荒地にもどこからともなく種をとばし、根づいていくその力は
人間にだってあるはず。
災害地の子どもたちに絵本を贈る取り組みをされている
児童文学作家杉山亮さんのホームページです。
http://www.h6.dion.ne.jp/~sugiyama/diary.html
by u-hu-yoko | 2011-03-26 22:46 | 子どもの本